9月22日(土)家族研修会

講師 : 国立精神・神経医療研究センター・精神保健研究所 薬物依存研究部 診断治療開発研究室長 近藤あゆみ先生

 今回の研修会は、前回に続いて近藤あゆみ先生の「コミュニケーションスキル~話すこと・聴くこと~」というテーマでお話をいただきました。

望ましいコミュニケーションのための5カ条として、

①アイメッセージ」を使う。
②相手に変化を望むときは批判をやめて明るく以来の口調で言う。
③相手の問題や苦労に理解を示す表現をする。
④明るき前向きな感情を表す。
⑤問題が起きた時は部分的に責任を受け入れる。
というものです。

・対立を減らし、お互いの境界線を越えないで話すこと
・想像力を働かせ正しく相手の話を理解すること
・前向きな感情を言葉で表現し伝えること
・喧嘩は100%相手が悪くないことを踏まえて話す努力をしていくことが、関係を悪くしないコミュニケーションです。

私たち家族は依存症に振り回されていて、当事者がまともな判断をしていないと考えがちです。確かに混乱する中で、身勝手に思える言動を変えさせようと必死になってしまいます。しかし、それでうまくいった家族はいないのではないでしょうか?
言いたいことは山ほどあります。
しかし、感情のままにぶつけても何も伝わりません。混乱がひどくなるばかりなのは、どの家族にもあったのではないですか?
混乱している当事者にも本当に理解して欲しい感情があるはずです。対立しないでその思いが聞き出せると関係が変わって行きます。そのためのツールがこのスキルを上げていくことなんだと今回の研修会で学びました。