8月27日 第1回「薬物依存症者と家族オープンセミナー」

主催:横浜ひまわり家族会/共催:特定非営利活動法人 横浜ダルク・ケア・センター
後  援:神奈川県精神保健福祉センター ・横浜市こころの健康相談センター ・横浜市社会福祉協議会障害者支援センター・横浜市障害者社会参加推進センター・横浜保護観察所
今日は「横浜ひまわり家族会」の初めてのオープンセミナーを開催しました。
予想をはるかに超える多くの方々に参加していただき、実りのある一日となりました。
参加してくださった方々の中には、家族会のメンバーはもちろん、他の家族会で依存症を学んでいる仲間や、依存症の当事者、そして支援の立場の方などでした。多くの方の支えのある中で、開催できたことに感謝でいっぱいです。
基調講演は埼玉県立精神医療センター 副院長 成瀬暢也先生の「依存症の正しい理解と回復について」でした。
成瀬先生のお人柄あふれる、楽しい雰囲気の中、「依存症」とはどういう病気なのか、そして家族はどうすればよいのか?を、お話いただきました。
「薬物依存症の特徴」として大きなものは、
*家族を巻き込んでいく病気である。
*根底に対人関係障害が存在する病気である。
ということが印象的でした。
「依存症者」は健康な人の中で回復していきます。
「健康な支援者」とは、患者に対して陰性感情を持たずに敬意と親しみを持てる人です。患者に共感出来る人です。
私たち家族は「健康な支援者」になれるように回復していく必要があります。
回復していくには、私たちにも仲間が必要です。
家族の体験談はお二人の仲間に話していただきました。自分たちも苦しい中で学び、変化し、回復の道を歩んでいく中で、当事者を治療に繋げていく様子が、痛いほど分かりました。年月が経っていてもその時の苦しみが想起されこみ上げるものがありました。ありがとうございました。
本人体験談は川崎ダルクのもんきちさんでした。治療に繋がった時や、回復途中のお話をしてくださいました。本人も苦しみの中で生きているのだと、改めて感じました。もんきちさん、ありがとうございました。
最後はQ&Aセッションでした。
横浜ダルクのセナさん、クリスさん、前述の成瀬先生、原宿カウンセリングセンターの臨床心理士 高橋郁絵さん、国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センターの近藤あゆみ先生の登場で、会場からの質問にお答えしました。
現状では薬物依存症を診てもらえる機関は非常に少なく行き場がないなど、課題が上げられました。どこでも診てもらえる社会を作るために一緒に声をあげていきましょう。
パワーあふれる皆さんから、また新たなエネルギーをもらいました。明日からも自分らしく生きていこうという気持ちになりました。