講師:一般社団法人福祉コラボちむぐくる とちぎステップ家族相談室室長 渡邉厚司先生
テーマ:「このままじゃまずい、でも使いたい」と揺れる本人に、家族ができること
~「本人」から「当事者」への変化をサポートするために~
横浜ひまわり家族会としては毎年恒例となる渡邉厚司先生の研修会が開催された。
先生のユーモアを混じえた解りやすい講演は好評で、三連休の中日という日程であったが、外部からの参加を頂き依存症の理解を深める研修会ができました。 。
今回の研修は「アディクションとは何か」「アディクションを理解する」分析から、AAの成り立ちとそこから生まれた12ステップの考え方、アディクトと家族の関係性と家族の介入の考え方、重要性についての研修となり、これまでの十数年にわたる研修会の集大成のような広範囲にわたる研修会となった。
今回の研修会で特に記憶に残っていることを下記する。
(1) 依存症の本質は「快楽追及」ではなく、「心理的苦痛の減少・緩和」
心理的苦痛から逃れるための「嗜癖行動」が依存行動であり、当事者にとってのサバイバル・スキルである。
(2) 本人から当事者へ
本人=「問題を抱えている人」、当事者=「治療(ケア)の場に乗った人」であり、本人から当事者へ移行するために家族の介入(初期介入)が必要になる。
(3) 外在化、物語の書き換え
内在化(原因)の物語から、外在化(結果)の物語へ。
「自分との戦いの物語」から「自分を支配するモンスターとの戦いの物語」へ。
(4) アディクトへの支援(家族としての対応)
① 発見と初期介入、
② 状況を明確にする、
③ 暴力への対策、
④ コミュニケーションを変える、
⑤ 望ましい行動を増やす、
⑥ イネブリングをやめる、
⑦ 自分自身のケアを大切にする、
⑧ サポートを受けることを提案する。
アディクションは紀元前から数千年に渡って存在するのに対して、治療体としてはAA創生から百年に満たず、これからどんどん治療・回復へ道筋ができ、家族から不要な悲しみがなくなることを望む。
