1月28日(土)第2回「薬物依存症者と家族オープンセミナー」が開催されました。

神奈川県民ホールの大会議室には続々と多方面の方が集まってくださり、220名を超える参加となりました。

「横浜ひまわり家族会」のメンバー2名の体験談、そして「横浜ダルク」のメンバーの体験談が語られました。

家族は薬物にはまって壊れていく当事者に困惑し、振り回され家族自体も崩壊していくのをどうにも出来ずにいました。「横浜ダルク」「横浜ひまわり家族会」に出会い、家族が自分を取り戻していくなかで依存症者の回復にも道が出来ていきました。

依存症当事者のお話もとても印象的でした。病気で実家に帰っているときにどんどん世話を焼く家族に対して「家族は病気だ」と思ったと話していました。そして多くの方の心には「やりたくないことをやっていたら、やりたいことが出来るようになっていた。」ということでした。ジュンくん、ありがとうございました。

基調講演は神奈川県立精神医療センターの小林桜児先生の「薬物依存症の理解と対応」でした。軽快な語り口で聴いている人たちをどんどん惹きつけ「依存症とは」こういうことなんだと理解の糸口をつかめました。小林先生のさびしい思いをした生い立ちなども話されていて、依存症者の心の痛みを理解しようと心を砕かれていらっしゃることが伝わってきました。脳ではなく、心・感情に焦点を当てた理解と回復への支援をどうやっていけばいいのかを教えていただきました。「期待値を下げる」という言葉が多くの参加者の心に残った言葉でした。

Q&Aセッションには「横浜ダルク」「湘南ダルク」の代表と精神医療センターのPSW大曾根氏も参加していただき、会場からの質問にそれぞれの立場からお答えする活気ある場となりました。「どうにもできない」ことを当事者も家族も認めることが回復への第一歩、「無力」って偉大だと思いました。

たくさんの方に支えていただいて今回のオープンセミナーも成功しました。

今度は7月にあります。ぜひ会場でお会いしましょう。