4月27日(土) 家族研修会

昨年度からお呼びしたいと熱望していた、一般社団法人相模原ダルクの代表理事 田中秀泰さんが横浜ひまわり家族会の研修会に来ていただきました!

依存症者の回復を考え相模原ダルクを創設している立場ですが、精神保健センターや病院を通して回復していくことを目指している、ダルクに来るのは最終的な段階というお話から始まり、田中さんの熱い思い、考えを反映した相模原ダルクの施設の概要をスライドも含めて語っていただきました。

施設での取り組みではステージ制を取り、目標を持ち、メリハリをつけ入寮者にモチベーションを高められるようにしていること、社会復帰のプログラムを取り入れ卒業式、修了式で次のステップに送り出すようにしている、ということを伺い、画期的だと感心しました。

また

・その人に合うダルク、合わないダルクがあるだろうから一つのダルクと固定概念を持たなくてもよい。

・今まではダルクのやり方に家族が合わせていたかもしれないが、これからはダルクが家族に合わせていくことも考えないとならない。

・家族会ではハイヤーパワーにお任せする、というより具体的に考えていくことが良い。

・辛くないダルクを作っていきたい。今の時代に合わせておしゃれで清潔な場所に変えることで「行ってみても良いかな」と思って頂けるようにダルクも変わらないと、と思う。

・依存症は再発する病気であり、一つの依存が解決できても別の依存に変わっていくことがある、依存症から離れられたとしてもイライラする、ぼーっとする等長期離脱症状(ポーズ)が長い人で数年続くことがある、頭のてっぺんからつま先まで文化をすべて変えていくことが大事である、ということ。

等すべてが感心するお話でした。

個人的に心に響いたのは薬物の乱用期での介入を目指しているという精神保健センターや病院との取り組みでした。「乱用期に介入して依存状態にならないようにする」の言葉を聴き、10年数年前に田中氏がこの取り組みが進められていたら・・と少し地団駄を踏む思いがあります。次男の薬物を始めたと分かったとき、すぐに数か所問い合わせをして、依存症にならないようにしたい、何とか介入できないかと訴えましたが、その当時は「今は出来ない。病院やミーティング等に行くことはむしろより薬物に興味を持つかもしれない」等言われ、一人で乱用をやめさせようと躍起になりました。結局次男は順調に?依存症に移行していっただけでなく、精神障害も併発し、重複障害でより一層事態が難しくなってしまいました。乱用段階での介入を行う取り組みが全国に広がっていくことを望みます。