1月26日 家族研修会 

今回の研修会は、神奈川県立精神医療センターのケースワーカー井上恭子先生をお招きしました。井上先生は長年、薬物依存症に関わってこられており、家族支援のスペシャリストといっても過言ではないような方です。横浜ひまわり家族会としても何年にもわたり研修会をしていただいています。

研修会のスタートは、ウォーミングアップとして十数名の家族会のメンバーが前に出て、自分の緊張度を並び順で表現したり、困り感を表現したりしました。メンバーの気持ちがほぐれたところで、軽快な井上氏の話がスタートしました。

まずは精神医療センターでのプログラムの紹介をしてくださいました。薬物依存症になってしまう人の多くは「過剰適応」をしてしまう人だと言います。

「断れない」そもそも「断るという感情が分からない」・・・そんな自分の本当の感情に気づいていくことが大切で、そのためのプログラムをグループで行っています。いろんな事に自分を合わせていくために「薬」が必要だったということです。

医者は「患者の病気」を診ます。心理士は心の問題・作業療法士は行動面・ソーシャルワーカーは色々な社会資源につなぐためのアセスメント・経済状況や収入・生活のキーパーソンや家族関係などを担当するそうです。問題の解決には、家族への支援も重要になります。

私たち家族は、一番に困るのは本人を治療に繋げること、そしてその後の生活をどう支援していくかということです。福祉サービスの利用や就労支援など、家族だけでは出来ないことが沢山あります。そんな時には家族が気軽に相談できる場所を知っておくことも大切です。

研修会当日は、参加者から質問されたことにも快く応えていただきました。家族として、本人の回復を考え、つらい選択をせざるをえないことも多々あります。後悔することもあるかもしれないけれど、その時のベストの選択をしていくしかありません。家族の力はすごく大事です。

決めたら実行する強さも持たないといけません。

そんな時もひとりで悩まず家族会の仲間と手を取り合って進んでいくことが大切だと教わりました。