令和2年8月23日フォーラム

令和 2年 8 月 23 日(日)

第 4 回「薬物依存症者と家族フォーラム」                  

●基調講演/ 奈良県立医科大学精神医療センター 長 徹二 先生        ●テーマ/ 『アルコール・薬物問題を抱える人のご家族が、ご自身の回復のために』〜Withコロナ、生きづらさをプラスに変よう!〜

今回の基調講演は薬物・アルコール依存症の臨床の治療現場で長年、当事者、家族に寄り添い、回復支援していただいている、一般社団法人信貴山病院ハートランドしぎさん臨床教育センター長の長徹二先生による『アルコール・薬物問題を抱える人のご家族が、ご自身の回復のために』をテーマに、奈良県からオンラインにて講演していただきました。Withコロナの時代に依存症者や家族にとって、いつもより増して生きづらさを抱え孤立し、悪循環に陥りやすい状態です。こうした困難な中で『生きづらさをどう変えていくか』、依存症からの回復のために、サポート・支援のあり方、家族の対応などをご講演いただきました。 今回はじめてZOOMオンラインで先生と会場とリモート参加者と繋ながり、新しい回復の場が広がりました。

●アンケートから参加者の声を紹介します。

家族

・初めてのリモートフォーラムは、世話役の皆様の協力のもと、とても良かったと思います!長先生のお話は、家族に寄り添って下さる内容で、心が暖まる言葉がたくさんありました。特に印象に残ったのは家族も本音を話せる関係性が大事だと言う事でした。改めて家族会の存在は病院では出来ない役割があると実感しました。自分の経験を話す事によって救われる人がいるのは、嬉しいです。

 ・印象に残った言葉 *かしゅまたせ *「怒っている人は困っている人」 *両価性 *ハーム・リダクション。息の長い支援の為に、家族だけでも楽になる事、家族が健康である事、まずは自分のケアと言われて、肩の荷が軽くなりました。

・怒りの感情をぶつけてくる人の方が当事者の回復は早い。家族も本人も安心、安全な居場所が大切・家族が元気になって、自分にごほうびをあげること

・両価性を理解して親は見守るように努力しても、親も両価性を同じように持っているから、いい親を演じていると疲れるので家族会など安心できる場所で本音を話し自分自身のケアが必要。・・・・今、家族会はどうでしょうか。考えさせられる。

・家族対応で、『か、しゅ、ま、た、せ』は、直ぐにできるものではないが、大変参考になりました。自分の意見を前面にださぬように、自然に会話出来るように、癖をつけていきたいです。一般診療では、中々教えてくれない事、ストレートに聴かせていただき、ありがたいです。

・「か・しゅ・ま・た・せ」は以前も学ばせて頂いていたのですが、長先生は”なかなか難しいよ””すぐ使えなくてもよい””勉強としては、このような言い方となる”などおっしゃってくださったので、とても救われた気持ちになりました。余裕があれば違う立場で聴いてみて、と研修がスタートしたことは、新しい視点で内容を拝聴することができ、改めて相手の立場になる重要性に気付かされました。

・スライドがわかりやすく、イラストも可愛くスッと入ってきましたが、中でも(相手との間に)川が流れているイラストと、シーソーのイラストが印象的で、今後も思い出せると思います。

・コロナがまだ解決されていない中での講演会でしたので、出産した娘や新生児のお世話や家族の介護を考え、今回の講演は諦めていましたが、事前の準備をして頂いたおかげで、リモートに参加できました。久々の家族会のメンバーの顔、会場の様子を少し見ることができました。長先生の質問、一つ一つを真剣に向き合って答えていたからでしょうか?アッと間に時間が過ぎました。学べば学ぶ程、私の声かけの仕方の悪さを思い知らされました。相手を変えるのではなく、自分を振り返り、前を見据え、学び続けたいと、強く感じました。

行政関係

・同じ景色を見たいです。家族、本人、支援者どの立場でも聞きやすい講義でした。

・オンライン講演会が想像よりもスムーズに進行できていて感動しました。今日は貴重な講義の機会をありがとうございました。

・コミュニケーションの改善について「難しいから2年くらいかけてできるようになると良いかな」と仰っていて、無理に身に着けようとしないように。今一番大切なことはシンプルにご家族に伝えられるようになりたいと思いました。

・一対多でなく、個対個対個的な参加方法で、一人ひとりが参加(フリップ)している感があって良かった。

・色々な立場から考えることの難しさと大切さを感じました。具体的な事例をたくさん示して考える問いかけが多く、とてもわかりやすかったですし、考えるきっかけになりました。

・印象に残ったことは、「生きるために使わざるを得なかった面を理解した上で、本音を表現してもらうためにも安心・安全を提供することが大切」「家族の支援も安心・安全が大事で、家族だけでも楽になるということも大事」。

医療関係・一般・その他

・皆様の姿や表情を観ることが出来て、苦しんでいるのは自分ひとりだけではないと心強くまた温かい気持ちになり元気をいただけました。zoomフォーラムにしていただいたので、仕事をしながらも参加出来ました。企画いただきましてありがとうございました。

・依存症者が上手に頼んできたときの、返す言葉が印象に残った。上手に切り抜ける言葉を考えていきたい。返す言葉の大切さをつくづく感じる。実生活で生かしていきたい。

・患者に対する治療の一般的な方法・方針とそれぞれに異なる患者や患者を取り巻く環境の個別性をどのように調整・適合させていくのか、課題があるように感じました。

今後、より良い活動を行っていくために

・新型コロナウィルス流行に伴い集会スタイルの講演が難しい中、オンラインの開催も新形式でとてもよかったです。

・オンラインでの講演会はとてもよかったです。講演会の内容は見たくても、小さい子供もいて、休日に家を明けることも負担が大きく、毎回参加することはできなかったので、とてもありがたかったです。

・91歳を介護しているので、自分がコロナにかかる事は何としても避けたい今です。 長先生の講演は長い間楽しみに待っていたので、zoomで参加出来て本当に嬉しかったです。zoomリモート講演実現の為に尽力してくださった世話役の皆さんに心から感謝申し上げます。 コロナが収束するまでの間、また、是非、是非、リモート講演をやってください。ありがとうございました。

・本音で話せる場であり続ける、生きやすさを分かち合える仲間が大切だと、強く思いました

・横浜ひまわり家族会のフォーラムでは、当事者及び家族の方の生のお話や第一線の先生のお話が伺えて、気持ちの引き締めや知識のアップデートができ、とても勉強になります。 ありがとうございます。 コロナ禍で会場に集まれない中、zoom開催されたことに感謝です。

・長先生は講演中、何度も「家族は簡単にできないとおっしゃっていました。」この様に家族の気持ちがわかる先生のお話は何度も聞きたいとおもいます。

・オンラインで参加よかったです。奈良から長徹二先生の参加、横浜、川崎、新潟、千葉、湘南、沢山来られて良かった。移動が無くて楽、安心して参加、実物が見られなくて残念、繋げない方々のフォローを考え欲しい

・直接会って話すという、リアルな繋がりも大切にできたらと思いました。

・コロナでこのような形になってしまったけど、やはりフォーラムは会場で家族と直接見て、聞きたいですね!私達家族は直接会って、体験談を聞きこれからの生活に生かしていきたい。

・コロナ禍で不安が渦巻く時に、オンライン講演、リモート受講が出来ましたこと本当に有難うございました。開催日を迎えるに当たり、世話役さんの、ご努力に感謝申し上げます。「IT」の応用、活用で高齢者は「夢の国」です。コロナのおかげで、世の中が進化しています。コロナは「憎いです」が「進化は歓迎です」長先生の、テンポの良い講演を聞き、数年まえと変わりがなく又講演中にテスト驚きました。全て成功です。感謝、有難う。